剣道の防具は"ウェア"であるという観点からすると、装着時の柔らかさは最優先のポイントです。
稽古や試合の激しい動きには変わらないフィット感が求められます。それが長時間になる場合、その違いはより顕著にあらわれるため、肌に触れている時の着心地よさはとても重要です。
「柔らかい剣道防具」を作るというコンセプトのもと、KENPRO手刺しStretch2.0の開発はスタートしました。
着目したのは、アパレル業界ではもはや当たり前のものとなっている「ストレッチ生地」。
従来使用される綿100%の紺反をストレッチ素材で作ってみてはどうだろう
構想から一ヶ月後には試作品が出来上がりました。
第一号を身に付けて早速使用してみたところ、
柔らかい
気持ちいい
動きやすい
良好な装着感。
慣らし、型付けなど要らず、初めから違和感なく稽古に入ることができます。
ストレッチ防具の試作品を付けて稽古を終えたところ、途中から面が痛く感じることがありました。
原因は、面生地がいつもより柔らかいため面紐を強く締め過ぎてしまっていたことによるものでした。
つまり、それほど柔らかいのです。
柔らかいからといって、打ち込まれた時に痛ければ防具としての機能を果たしていないことになります。
そのためには、「芯材」が重要になってきます。ストレッチ性能を損なわずに耐衝撃性を保持させるためには、適正な材質で十分な量の芯材を入れることが不可欠です。
ここで縫製方法としての「手刺し」は必要条件となります。ミシン刺しだと芯材の質量が制限される上に、ストレッチ生地を固定してしまうため、柔軟性と耐衝撃性の両立が難しいのです。
さらに、長刺しより点刺しを採用することで、打たれ弱いという矛盾を起こすことなく、究極の柔らかさを実現できました。
伝統的な木綿の紺反生地の代わりには、革新的なオリジナルストレッチ生地を採用しました。
また、耐摩耗性(スレ止め)と通気性、そしてなにより防具の高級感を醸し出す鹿革の代替としては、知る人ぞ知る高級高性能素材である東レの「ウルトラスエード」を使用しています。
薄くて軽い上、通気性・耐摩耗性・伸縮性を兼ね備えたハイテク生地です。海外、特にイタリアでは、フェラーリやランボルギーニ、ポルシェなどのスーパーカーのシート生地にも使われています。
ヨーロッパでは「アルカンターラ」というブランド名で販売されており、自動車業界では言わずと知れた高級素材です。
伝統的な風合いは維持しながらも、高性能素材を駆使して出来上がった手刺しStretch2.0。
その結果、洗える手刺し防具という、常識をくつがえす商品に仕上がりました。
洗濯時の注意事項としては、小手頭の詰め物は「鹿毛」を使用しているためどうしても乾きが遅いです。
余談ですが、店主は独自設置した省スペース乾燥キットで防具はいつもカラッと乾燥しています。
この方法はあらためて記事を書く予定ですのでお楽しみにしていてください。
[刺し幅] | 2.0分 |
---|---|
フルセット |
150,000円
(50本型樹脂胴) |
胴なし3点セット | 125,000円 |
面 | 55,000円 |
胴 |
40,000円
(50本型樹脂胴) |
小手 | 45,000円 |
垂 | 45,000円 |
内容 | 商品名 | 標準価格 | 特別価格 |
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防具セット用 |
防具ネーム(5枚)
アイロン接着・貼付込み |
1,620円 | 1,080円 |
防具ネーム(5枚)
アイロン接着・ネームのみ |
810円 | 540円 | |
防具ネーム(4枚)
手まつり縫い・茶/紺 |
3,240円 | 2,160円 | |
小手用 |
防具ネーム(2枚)
手まつり縫い・茶/紺 |
1,620円 | 1,080円 |
防具ネーム(2枚)
アイロン接着・貼付込み |
648円 | 432円 | |
防具ネーム(2枚)
アイロン接着・ネームのみ |
324円 | 216円 | |
面・胴・垂用 |
防具ネーム(1枚)
手まつり縫い・茶/紺 |
810円 | 540円 |
防具ネーム(1枚)
アイロン接着・貼付込み |
324円 | 216円 | |
防具ネーム(1枚)
アイロン接着・ネームのみ |
162円 | 108円 |